2017-01-01から1年間の記事一覧

薄焼き玉子と詩と英知

冷やし中華はじめました。 錦糸玉子なんて作ってみたりして、案の定大変に苦戦して。卵を薄く焼くのは、少し前に夫がオムライスで挑戦して玉砕していたけれども、思っているより難しい。練習あるのみというのは何でも同じ。 自分ひとりのために薄焼き玉子は…

医療者になるはずだった者として

めでたく子供を迎えた夫婦が、生後2ヶ月半のその子を連れて遊びに来てくれたので、お産のときの話なんかを聞いた。そこではじめて気がついたのだけれど、立ち会い出産とはいえ、夫が目にするのは妻の顔側だけであって、覆いの向こうで何が起きているのかを見…

精神の身体性を認めるんだよ

雨、雨、雨で、気温も低いけれど私はすこぶる好調なので、気象病とは縁がないらしい。あるいは弱ったときでなければさほど影響を受けないか。 このところ妙に体調がいい。動いてもそれほどおなかが張らないし、とすればこの3ヶ月以上制限されていた行動範囲…

人間でありたいということ

インターネットで妊娠やら出産やら子育てやらについて書くのは難しい。もう一文ごとに、これは私の個人的な体験と感情なんだけれど、と留保しないと(していても)、不意にリンチに遭う可能性を排除できない。 子供が欲しくても持てない人が見たらどう思うか考…

何にだってなれる時期

昨夜はじめて、30年間日本人として生きてきてはじめて、「耳をすませば」を観た。 主人公たちは中学3年生。14、5歳だ。まず、そんな年頃で、何がやりたいか(とりあえずは)分かっていることに驚く。聖司くんがあんまり現実離れしているので、雫が普通の子のよう…

退屈を住処にするもの

新しい刺激がほぼない生活を、現在強いられているからなのか、なつかしい人ばかりを夢に見る。今朝見たのは、いとこたちの子供の頃の姿。なんとなくだけど、原体験はあのあたりにあるんだろう。長期休みのたび祖父母の家にみんな集まっていた頃。 起きている…

風鳴りに

風が強い。風が強いと今でもちょっと怖い、という夫の言葉を思い出してふふっと笑ってしまう。 私自身は、叩きつけるような暴風雨を窓の内からいつまでも眺めている子供だった。音も振動も怖くはなかった。雷だけは別だったが、それは自分のところに落ちるこ…